各社のトピックス

2025.02.27

三菱HCキャピタル

MITSUBISHI HC CAPITAL

業界横断、56社の強みを掛け合わせ新事業開発!
三菱HCキャピタルがアイデアソンを開催

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56社の新事業担当者が参加した、国内最大級のアイデアソン「CLAP WakBiz」が2024年11月20日に開催された。主催したのは三菱HCキャピタル。業界を超えた各企業の強みを掛け合わせ、社会的課題の解決に向けた新事業のアイデア創出を目指すこのイベント。なぜ三菱HCキャピタルが旗振り役を担ったのか。担当したデジタル戦略企画部の高橋 良輔さん、浅井 浩平さん、岩崎 舞子さんにその狙いを聞いた。

約180名が参加、生まれたアイデアは本気で事業につなげる

上場企業を中心に三菱HCキャピタルを含む56社、約180名が参加した「CLAP WakBiz」。業種の異なる3社以上、4名でチームを編成。この日が初対面という参加者が多かったが、どのチームでも提示されたテーマに対して「自社のこんな強みを生かせないか」と意見が飛び交い、熱気に包まれていた。

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「CLAP WakBiz」は今回で2回目。第1回は2024年2月に小規模で開催し、好評を得たことから、参加企業を大幅に拡大して第2回を開催した。
協賛企業であるジェイアール東日本企画、全日本空輸、TOPPAN エッジから提示された課題に対して、チームで議論。参加者投票によって課題ごとに優秀アイデアを選出。優秀アイデアを提案したチームには、協賛企業から賞品が授与された。イベント終了後には懇親会も開かれ、新事業担当同士が交流を深める機会となった。

参加企業間で創出したアイデアは、事業化に向けて継続的に検討することを可能としている。実際に、第1回の「CLAP WakBiz」で生まれたアイデアである「物流2024年問題と脱炭素化を同時に解決するプラットフォーム」の構築に向けた協議が引き続き進められている。

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イベントは「本気で新事業につなげるオープンイノベーション」がコンセプト。課題提起者を複数準備し、チームで課題を選択して各社の力で解決する「課題解決型」をテーマにした、より実践的なワークを実施。

また三菱HCキャピタルは、第1回で親交を深めたAGCとジェイアール東日本企画と共同で、AGCが開発しているディスプレイ一体型ミラー「ミラリア®」を活用し、ジェイアール東日本企画が持つコンテンツの選定や収益性の検証などの知見を生かして、オフィスビル内のデジタルサイネージに関する新事業の開発に向けて検討をスタート。2025年1月からは、新丸の内ビルディング内のトイレにミラリア®を設置して実証実験を開始している。

ときには「裏方」に徹して各企業をつなげる

第2回「CLAP WakBiz」では次のような優秀アイデアが提案された。

①ジェイアール東日本企画の課題を解決するアイデア
「デジタルグリーン車:アプリの情報を活用し、車両内で着席している人が、いつ・どの駅で降車するかを事前に知ることができるサービス」

②全日本空輸の課題を解決するアイデア
「四方よし!【陸上養殖の魚をマイルで購入!販路は通販とライブコマースで!】」

③TOPPAN エッジの課題を解決するアイデア
「顔認証システムを使用した、どこでも選挙」

これらのアイデアすべてに三菱HCキャピタルが関わるのかというと「そういうわけではない」とデジタル戦略企画部の高橋 良輔さんは語る。

「もともとリース会社は縁の下からお客さまのビジネスを支える立ち位置。
『CLAP WakBiz』も主催してはいますが、あくまで事務局という裏方の役割です。本イベントをきっかけに新事業が生まれることが成果だと考えており、必ずしも当社のビジネスにつながらなくてもよいと考えています。」(高橋さん)

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新事業を描くプロフェッショナル集団「CLAP」

高橋さんは、2023年10月にデジタル戦略企画部内に新事業開発チーム「CLAP」を立ち上げ、代表として活動している。CLAPは、「Collaborate Link Achieve Progress」の頭文字。社内外で協力し合い、それぞれの持つ強みを結び付け、強い意志をもって遂行、みんなで前進し、お互いを拍手で称えあうこと目指すという意味だ。社内の営業部門と連携し、パートナーとなる外部企業の調査・発掘、関係構築、新事業案の検討を行う。

三菱HCキャピタルでは、10年後のありたい姿である「未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター」の実現に向けて、事業戦略のひとつに「ビジネスモデルの進化・積層化」を掲げ、既存ビジネスの高付加価値化や、従来のリース事業の枠を超えた新事業の開発を推進している。当初は、デジタル戦略企画部が中心となり、現場から出てきたアイデアをもとに新事業開発に取り組んだが、アイデアの不足が課題となっていた。そこで待つだけではなく自ら動こうと立ち上がったのが新事業創造チーム「CLAP」だ。

CLAPは普段から新事業のアイデアを練り、さまざまな企業に提案をしている。ビジネス構想を具体的な提案にまで落とし込んで描けるところがCLAPの強みだ。デジタル戦略企画部の浅井 浩平さんは次のように語る。

「ビジネス構想の絵を描くことは、アイデアを活発に生み出し、事業を前進させるための重要なポイント。オープンイノベーションといって複数の企業が集まっても、自己紹介で終わってしまうケースが多いように思います。CLAPは、そうした状況を打破するため、企業のそれぞれの強みを生かした事業の絵を描いてご提案。本当に実現できる事業の創出を目指しています」(浅井さん)

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CLAPが実現可能なビジネス構想を描くことができるのは、メンバー構成に秘訣がある。

「CLAPの9人のメンバーは、新事業担当者やスタートアップ経営者向けのイベントなどに頻繁に参加し、最新の業界動向やビジネスに関する幅広い知見を蓄積するとともに、さまざまなネットワークを構築しています。さらに、9人のうち3人は営業職も兼務しており、特定の企業と深く関わっています。業界横断的な幅広い知見と、それぞれの業界に特化した深い知識を掛け合わせ、より踏み込んだ新事業のアイデアを検討できる体制が整っています」(高橋さん)

また、新事業は短期的利益に直結しない可能性もあり、社内での評価が得られにくいというジレンマを抱える企業も多いが、三菱HCキャピタルでは新事業開発を加速させるための予算制度を新設。柔軟かつ迅速な意思決定を可能にしている。

「リースという枠に留まることなく、多様な企業をつなぎ、ともに事業を創出することで当社の価値をより多角的に発揮していきたいと考えています。当社との連携により、単独では実現が難しかったビジネスにもチャレンジしていただければうれしいです」(高橋さん)

次回の「CLAP WakBiz」にも期待がかかる

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CLAPはいわば新事業開発のプロフェッショナル集団。その知見を他社にも惜しみなく広げていく「CLAP WakBiz」は、すでに第3回の開催を希望する声が多数寄せられており、開催に向けて準備を進めているという。デジタル戦略企画部の岩崎 舞子さんは今後に向けて意気込む。

「今回のイベントでは事務局がサポートをしなくても、参加者の方々が熱心にワークショップに取り組んでおり、活気あふれる様子が印象的でした。イベント終了後のアンケートでは『56社もの新事業担当者が一堂に会する機会はなかなかない』『貴重なネットワーキングの場となった』といったご意見を多数いただき、多くの方々にご満足いただけたと考えています。今後もCLAPと当社のネットワークを最大限に活用し、よりいっそう充実したイベントを企画していきたいと考えています」(岩崎さん)

「CLAP WakBiz」はオープンイノベーションの可能性を広げていく挑戦。今後もより実践的な場となるべく、三菱HCキャピタルのチャレンジは続いていく。

INTERVIEWEES

インタビュアー写真

高橋 良輔  RYOSUKE TAKAHASHI

デジタル戦略企画部

インタビュアー写真

浅井 浩平  KOHEI ASAI

デジタル戦略企画部

インタビュアー写真

岩崎 舞子  MAIKO IWASAKI

デジタル戦略企画部

三菱HCキャピタル株式会社

東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング
2021年4月に三菱UFJリース株式会社と日立キャピタル株式会社の経営統合によって誕生。
ファイナンスに加え、データ・アセットの潜在価値を最大限に引き出しつつ、それらを活用したサービスや事業経営などに取り組むことで、「ビジネスモデルの進化、積層化」を進めています。

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