
2025年5月3日に開幕した、社会人アメリカンフットボールリーグ「X League」の春季公式戦。三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険、三菱電機による3社合同チームのオール三菱ライオンズはトップリーグ「X1 Super」に所属し、勝利に向けて邁進している。そこで、今季からキャプテンに就任した長内 駿弥選手に、2025年度にかける意気込みやチームの強みについて語ってもらった。
また、オール三菱ライオンズでは、選手達をサポートするマネージャーを募集中。記事の後半では、マネージャーの吉田 茉彩さんと新城 瑠七さんにマネージャーの仕事や役割について伺い、選手とともに戦う熱き思いを伝える。
キャプテンが目指す本音で語り合えるチーム

今季からキャプテンに就任した長内 駿弥選手。明るく応じてくれたインタビュー中でもチームの話になると熱い口調で目標を語ってくれた
――2024年度リーグ戦全敗という悔しい結果となりました。改めて振り返り、反省点と2025年度に向けての意気込みを教えてください。
長内:1つ目の反省点は、チームとしての目標が不明確だったことです。一昨年、X1 AREAに降格し、昨シーズン再びトップリーグに昇格したばかりで、チームの目標は「トップリーグで1勝」という漠然としたものでした。具体的にどのチームに勝つのか、というところまで落とし込めていなかったため、練習において具体的なイメージを持って取り組むことができませんでした。
2つ目は、選手同士のコミュニケーション不足です。選手の仲はとてもいいのですが、それだけにいわゆる「仲良しチーム」になってしまい、改善点があっても互いに指摘し合ったり、本音で話し合ったりする機会が不足していました。
そこで今年はコミュニケーションタイムを設けています。「なぜ社会人になってもフットボールを続けているのか」「何を成し遂げたいのか」など、それぞれの心の底にある思いを共有し、理解し合うためのグループワークを行っています。もともと風通しのよい組織なので、その強みをより深めていきたいと考えています。


目標の明確化、チーム全体のコミュニケーションを積極的に行い、激しい練習をこなしていく
私にも、さっそくチームメイトから「こういう点を改善した方がいいのではないか」と、さまざまな意見をもらいました。30代後半のベテラン選手も多く、後輩達に伝えたいこともたくさんあると思うので、歳の差関係なく意見交換ができるチームを目指しています。
――2025年度の目標は?
長内:数年以内にライオンズのTeam Vision「日本アメリカンフットボール界の頂点」へ本気で挑戦する、を実現するために、まずは、X Leagueのチャンピオンを決めるライスボウルトーナメントに出場することです。現在、X1 Superは12チームで構成されており、上位8チームがライスボウルトーナメントに進出できます。そのためには秋季リーグで2勝すること。すでに目標とするチームも2チーム想定しています。この目標をチーム全体で共有し、常に意識することで、具体的なイメージを持って練習に取り組めるようにしています。
「仕事もフットボールも一流」を体現する

――注目してほしいポイントを教えてください。
長内:私達は平日に仕事をしながら自主トレーニングを行い、土日に練習をして試合に臨んでいます。社会人になると、仕事が忙しくスポーツをあきらめてしまう人が少なくありません。しかし、オール三菱ライオンズはトップリーグでプレーするチームとして、“「社会人として、仕事もフットボールも、人間も一流。」を志し、あらゆる挑戦を通じて、社会に感動と勇気をお届けする。”
というパーパスを掲げ、文武両道を実践しています。私達の活動を通して、多くの人々に新たなチャレンジをする勇気をお届けできればと願っています。
――読者へのメッセージをお願いします。
長内:「仕事もフットボールも、人間も一流」を目指す選手達の姿を、試合会場で実際に感じていただければ幸いです。応援よろしくお願いします。


目指すは上位8チームのみが参加できるライスボウルトーナメント進出。アメフトの試合と同じく、少しずつ前に進んでいく事で、更なる高みを目指す
マネージャーの喜びは、勝利に貢献すること

チーム活動は心のオアシスと語る吉田さん(左)とチームの運営に携わる事で得られるものが多いと語る新城さん(右)
――マネージャーとしてチームを支えている吉田さんと新城さん。マネージャーとしてどんな役割をされていますか。また、どのようなスケジュールで活動していますか。
吉田:平日は仕事をし、土日はグラウンドで練習のビデオ撮影やタイム管理などをしています。シーズンが近づくと、試合に出場する選手の登録や新入部員の登録など、事務作業も行います。毎年3月上旬頃からグラウンドでの活動が始まります。春季は6月頃に終了し、2週間程度のオフを挟んで、8月末または9月上旬に始める秋季に向けて練習が始まります。秋季は11月末まで試合が続き、その後ライスボウルトーナメント(社会人日本一決定戦)が行われます。オフシーズンは、6月の2週間とライスボウル終了後から2月末までの期間です。

――マネージャーの仕事のやり甲斐を教えてください。
新城:試合の日がいちばんやり甲斐を感じます。昨シーズンはX1 AREAとの入れ替え戦で年間を通じて初めて勝利し、チームの勝利に少しでも関われたことに大きな喜びを感じました。

吉田:私もチームの勝利がいちばんの喜びです。普段グラウンドで選手とコミュニケーションをとったり、練習に打ちこむ選手達の気迫を感じたりすることも、「チームを支えたい」というモチベーションにつながっています。
チーム活動は心のオアシス、仕事の相談もしやすい
――平日の仕事にも生かされていますか。
吉田:そうですね。同じ会社や三菱グループの仲間として一体感を感じるので、仕事での悩みも相談しやすいという面もあります。また、土日にハードな練習をこなし、仕事と両立させている選手達の姿を見ることで、自分も「仕事をがんばろう」とチアアップされます。ほかの社員よりも休日を自由に過ごす時間は少なくなりますが、チームの活動を通して得られるものも多いと思います。
新城:私は昨年、社会人1年目だったので仕事に慣れるまで落ち込むこともありましたが、チームの先輩方に話を聞いてもらうことで「月曜日からがんばろう」という気持ちになれました。チーム活動は、私にとってオアシス。グラウンドに来るのが楽しみですし、心の支えになっています。入部前は参加を悩みましたが、今は入部して本当によかったと思っています。


チームの活動を通して得られるものも多いという2人。チーム運営に参加する事で、仕事も私生活も充実した日々を送っている
――どのような方にライオンズに加わってほしいですか。
吉田:普段の生活に「ちょっと物足りないな」「変化がほしいな」と思っている方は、きっとリフレッシュにもなると思いますので、ぜひ一度、部活動をする楽しさを体験してもらえれば嬉しいです。私は今年4年目ですが、当初は「3年間マネージャーを続ける」という目標を立てて取り組むことで、仕事にもメリハリがついていい効果がありました。東京海上日動火災保険だけでなく、三菱UFJ銀行、三菱電機のほか、さまざまな三菱グループの会社が関わっているので横のつながりもできます。グラウンドに来られなくても、グッズ制作やチームのウェブサイトやファンクラブの運営、SNSの企画・運営など、リモートでチームを支える活動に加わっていただくこともできます。アメリカンフットボール未経験の方も大歓迎です。少しでも興味をお持ちになりましたら、ぜひご連絡ください。
新城:チームに貢献したいという気持ちがあれば、どんな形でも参加できます。ぜひ一度グラウンドに足を運んでみてください。

――読者に向けてメッセージをお願いします。
新城:アメリカンフットボールは、選手それぞれに適したポジションがあり、誰もが輝ける場所を見つけられるスポーツです。身長や体重など、体格もさまざまな選手達が、それぞれに合ったポジションで活躍していてとても面白いです。試合を観戦することで、きっと明日への活力になるはずです。2028年に開催されるロサンゼルスオリンピックでは、アメリカンフットボールから派生したフラッグフットボールが新種目として採用されました。今後ますますアメリカンフットボールが盛り上がると思いますので、ぜひ選手達に熱い声援を送ってください。
吉田:アメリカンフットボールは、プレーやサインが複雑で、一見自由に動いているように見えても、選手はそれぞれ決められたアサイメント(役割)に従って動いています。そのうえで、相手のイレギュラーな動きに選手がどのように対応するかが、選手の判断力と技量の見せどころとなります。バシッとプレーが決まった瞬間は高揚感があります。とくに今年は例年にも増してチームの士気の高さを感じています。試合観戦はチームにとって大きな力になります。ぜひ、私達の熱い戦いを試合会場でご覧ください。また、オール三菱ライオンズでは、有料のファンクラブアプリ「オール三菱ライオンズ公式FC」を開設しています。公式ホームページやInstagramには掲載されていない、選手のオフショットや練習風景などを配信していますので、ぜひご登録をご検討ください。
INTERVIEWEE

長内 駿弥 TOSHIYA OSANAI
背番号 94
ポジション ディフェンシブライン(DL)
出身大学 法政大学
身長/体重 178cm/100kg
三菱自動車工業 国内営業本部
【マネージャー】
吉田 茉彩 MAAYA YOSHIDA
東京海上日動火災保険 神奈川損害サービス部
新城 瑠七 RUNA SHINJO
東京海上日動火災保険 東京自動車営業一部
【オール三菱ライオンズに関してのお問い合わせ】
※お問い合わせフォーム(オール三菱ライオンズ公式ホームページ内)
http://lions.vc/contact/
練習見学希望やマネージャー業務に関するお問い合わせも上記からご連絡ください。
【オール三菱ライオンズ 公式インスタグラム】
https://www.instagram.com/all_mitsubishi_lions.official/
