三菱の歴史

2025.02.27

漫画「千年くすのき」小彌太編

最終話 未来へ

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千年くすのき プロフィール

原作:成田 誠一(なりた・せいいち)
『マンスリーみつびし』冊子時代に連載していた歴史エッセイ『千年くすのき』著者。本連載はこのコラムの漫画化。

漫画原作:星井 博文(ほしい・ひろぶみ)
漫画原作者、漫画家。『まんがでわかる 伝え方が9割』(ダイヤモンド社)など経済から歴史ものまで著書多数。「なんでもマンガにしちゃう男」

@hoshiihirofumi(X、旧twitter)


漫画作画:上川 敦志(かみかわ・あつし)
漫画家。小学館「少年サンデー」などで活躍。同社の学習まんがシリーズでも著書多数。『小学館版 学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ』(小学館)など。実は女性。


題字:藤田 紅子(ふじた・こうし)
書道家。毎日書道会審査会員、南不乗発会、現日会副会長、高知現日会長、安芸全国書展審査会員。安芸全国高校生書展審査員。

昭和の建築物として初めて国の重要文化財になった明治生命館。
有形無形さまざまなかたちで、岩崎四代がこの国に残したものとは

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丸の内を象徴するアイコン的建築物といえば、明治生命館です。皇居のお堀端を臨む角地に壮麗かつ堂々たる佇まい。昭和9年、1934年に建てられたものとは思えないほど美しく、訪れる人が絶えません。もちろんオフィスビルとして今も現役、静嘉堂美術館もこの中の一階にあります。

岩崎四代社長、小彌太の時代に3年7か月という時間をかけて建てられた明治生命館。戦後すぐにGHQのアメリカ極東空軍司令部(FEAF)として接収され10年以上使用されたという歴史も。マッカーサー総司令官も通ったビルということですね。

古典主義様式の最高傑作といわれるだけあって、ヨーロッパの街角にも引けをとらない建築物。日本の近代洋風建築の発展に寄与したというのも納得です。

雑誌やドラマの撮影でも定番的ロケ地の明治生命館ですが、最近は丸の内でのウエディングフォトの撮影スポットとしても大人気のようです。設計者は、岡田信一郎氏。東京美術学校(今の東京芸術大学)教授で建築学会の重鎮だったとか。歌舞伎座やニコライ堂の修復を手がけた方だといわれると、なるほどとうなずける共通点があるように思います。

中に入ると、ビルINビルという感じで不思議な感覚に陥ります。外壁にあるランタンはガス灯の様な面影も感じられて、外側をぐるりと回って館内を歩いて回るのも楽しい建物です。
明治生命館では、無料の音声ガイドをスマホから聞くことができるサービスもしているのでぜひそれを聞きながら巡ってみてください。

「歴史・建築の魅力を語る明治生命館アテンドツアー」

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/meiji-seimeikan/

https://www.meijiyasuda-v.jp/about/meiji_seimeikan.html

明治生命館から見上げた空。屋根のひさしの内側、細かいところまで丁寧にデザインされていることがわかります。小彌太社長もこのようにこの場所から仰ぎ見たことがあるかもしれないと思うと、時代というものはしっかりとつながっているのだと強く実感します。時間も空間も、志や思いのようなものも。

さて、全18回にわたって漫画で紐解いてきた、岩崎四代の歴史、いかがだったでしょうか。岩崎彌太郎、彌之助、久彌、小彌太とそれぞれの時代にそれぞれのストーリーがあることを楽しみながら知っていただけたなら編集部として嬉しく思います。三菱の歴史は岩崎四代のお話と切っても切れないものだと思うからです。
さて「千年くすのき」はここでいったん最終回とさせていただきますが、来月2025年3月からは新しい連載がスタートします。第二シーズンといったところでしょうか。岩崎四代のすぐ近くで、あるいは同時代を生きた人々が三菱グループとどう関わってきたかを漫画形式で描きます。原作、作画ともに同じチームでお届けしますので乞うご期待!お楽しみに。
それではひとまず「千年くすのき」漫画編、ご愛読いただきありがとうございました。
(マンスリーみつびし編集部)

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