





千年くすのき プロフィール
原作:成田 誠一(なりた・せいいち)
『マンスリーみつびし』冊子時代に連載していた歴史エッセイ『千年くすのき』著者。本連載はこのコラムの漫画化。
漫画原作:星井 博文(ほしい・ひろぶみ)
漫画原作者、漫画家。『まんがでわかる 伝え方が9割』(ダイヤモンド社)など経済から歴史ものまで著書多数。「なんでもマンガにしちゃう男」
漫画作画:上川 敦志(かみかわ・あつし)
漫画家。小学館「少年サンデー」などで活躍。同社の学習まんがシリーズでも著書多数。『小学館版 学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ』(小学館)など。実は女性。
題字:藤田 紅子(ふじた・こうし)
書道家。毎日書道会審査会員、南不乗発会、現日会副会長、高知現日会長、安芸全国書展審査会員。安芸全国高校生書展審査員。
「一丁倫敦」と呼ばれた日本初のオフィス街はここから始まった。
休館中の三菱一号館美術館はこの秋、11月23日から再開!

岩崎彌之助が丸の内一帯を購入したのが1890年、明治23年のこと。その四年後、1894年に三菱一号館が完成しました。赤煉瓦のクラシカルな洋館は、1968年に解体されましたが、三菱一号館は建築当時の図面や資料をもとにできるだけ忠実に再現するように復元され、2010年に三菱一号館美術館が開館しました。
2023年4月10日から、建物メンテナンス及び設備入れ替えのため休館しています。その間も、ロートレックの絵を大胆にデザインされた仮囲い装飾を設置するのは、さすがのアート魂といったところです。休館中の一号館を眺めに猛暑のなか、出かけてみました。



一号館の中庭の鮮やかなグリーンに、ピンクを基調としたロートレックの絵が映えること。
高いところはもちろん、横の通路にも張り巡らされているので“インスタ映え”で記念撮影する方たちの姿も。そりゃ撮りたくなるよね・・・
1年以上に及ぶ休館でしたが、この秋ついに再開するといううれしいニュースが。2024年11月23日から「再開館記念『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展が始まるそう。仮囲いから本物のロートレックへのバトン、粋ですね。
館内には美術館やミュージアムショップだけでなく、洋館の雰囲気をたっぷり味わえるカフェ「Café
1894」や、丸の内の歴史体感スペース「歴史資料室」、三菱グループが所有する文化財をアーカイブ形式で閲覧できる
「三菱センターデジタルギャラリー」などもあります。丸の内や三菱の歴史を学び、体感するにはもってこいの場所というわけです。
また、再開後の姿や中身もどのようになるのか興味津々です。展覧会の取材や再開後の様子も、マンスリーみつびしで記事化しますのでどうぞお楽しみに!
彌之助が丸の内を購入した際のエピソードで好きなお話は。
「このように何もない土地を買ってどうするのか、と新聞記者に聞かれた彌之助がひと言。
『竹でも植えて、虎でも飼うさ』」。
粋です!かっこいい!大好きなエピソードです。
丸の内を購入してから今年で134年。丸の内は今でも日本屈指、日本一のビジネス街であり、さらにビジネスパーソン以外も訪れるにぎやかな場所として発展し続けています。
三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
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