三菱広報委員会より

2025.03.06

中学生を対象にした「三菱探究プロジェクト」講演会が
三菱の創業者 岩崎彌太郎の生誕地、高知県安芸市で開催

2025年1月21日、今年も高知県安芸市で、「三菱探究プロジェクト」講演会が開催され、会場となった安芸中学校の体育館に生徒約250名が参加した。

この「三菱探究プロジェクト」は、三菱の創業者 岩崎彌太郎の生誕地である安芸市と、三菱グループ36社により構成される三菱広報委員会が主催したもので、今年は日本郵船からは広報グループ長 坂下 治氏と海務グループ調整チーム 竹俣 多聞氏の2名が、また三菱地所からは広報部長 中野 敬子氏、広報部コーポレートブランドユニット 齋藤 有紗氏の2名が、それぞれ講演を行なった。

日本郵船の坂下 治氏(左)と竹俣 多聞氏(右)

三菱地所の齋藤 有紗氏(左)と中野 敬子氏(右)

「同じ安芸市出身として誇らしい」との思い

講演の前に、昨年8月に安芸市内の中学生を対象に行われた「三菱探究プロジェクトミニツアー」に参加した安芸中学校の小松さん、須賀さんの2名がそのツアーでの感想を発表した。

三菱創業の地である長崎で岩崎彌太郎ゆかりの地を巡るとともに、ものづくりの現場見学を通じて探究心や好奇心を高めてもらおうと開催されたこのミニツアーでは、三菱重工業長崎造船所での見学や、かつて三菱鉱業が所有していた端島炭鉱があった軍艦島の様子がわかる軍艦島デジタルミュージアム等を見学。須賀さんは、造船所で働く人たちの様子に感激し、「興味をもつことを突き詰めていくことで、世界を変えられる」ことを実感したという。また、小松さんはこのツアーに参加することで岩崎彌太郎から3代にわたり、安芸市出身者が三菱を支えたことを知り、「同じ安芸市出身として誇らしい」と話した。

小松さんも須賀さんも、このツアーに参加することで、それぞれが描く将来の目標をより身近に感じることができたようで、このツアーでの体験が2人にとって重要なきっかけになってくれたことを感じさせてくれた。

一番大切なことは「海や船が好きという心」

一つ目の講演となった『島国ニッポンの暮らしを豊かに~世界を繋ぐモノ運び~』ではまず、日本郵船の坂下氏が日本の輸出入の99.6%に船が使われていることをはじめ、海運業の役割や日本郵船の歴史を紹介。その後、二等航海士の竹俣氏が制服姿で登壇し、生徒たちの視線を集めた。

また、竹俣氏は普段は接することが少ない、航海士や機関士の仕事の内容や1日の過ごし方について生徒たちとクイズ形式でやりとりしながら紹介。コンテナ船の大きさ比較では安芸中学校の敷地よりも大きいことや、航海中に船で働く人の数が20~30人であることに驚きの声が響くなど、会場は生徒たちが楽しく講演に参加する声で、大いに盛り上がった。

さらに、講演の最後に竹俣氏は「航海士や機関士にとって一番大切なことはなにか」と問いかけ、それが「海や船が好きという心」であると話し、将来、自身の進む方向に迷ったときの考え方の一つを提示した。

「得意なことを持ち寄って一つのことをやり遂げる大切さ」

二つ目の講演では三菱地所の中野氏と齋藤氏から『未来を創るまちづくり -三菱地所のDNA-』と題して、三菱地所が取り組むまちづくりの考えが紹介された。

講演では実際に丸の内が明治~昭和から現代へどう変化していったのかを解説。丸の内仲通りの歩道幅の拡張や舗装材の変更、路面店の誘致といったハード面から、盆踊りや綱引き大会などイベントの開催といったソフト面まで、行政、警察、地権者である多くの企業、丸の内で働く人たちと一緒に考えた結果を説明しながら、「それぞれが得意なことを持ち寄って一つのことをやり遂げる」大切さを話した。

また、三菱地所の中野氏と齋藤氏からは、2028年に竣工が予定されている、日本一高いビル「TOKYO TORCH」の名称に込められた「日本を明るく元気にしたい」という丸の内に関わる人たちの強い想いと、将来の日本を担う1人になるであろう安芸中学校の生徒たちに熱いエールが送られた。

そのほか、講演会では地域学習として、三菱広報委員会 竹森 健一氏より『安芸市と三菱』というテーマで安芸市と三菱グループの歴史についての講演もされた。また、その三菱グループの会社が日常の生活に溶け込んでいることを知り、より一層、安芸市に愛着を感じた生徒もいたようだ。

今回で3回目となった安芸市での「三菱探究プロジェクト」。生徒たちは、時に前のめりになり、頷き、声を出しながら、講師の話を正面から受け止めてくれた。彼らはきっと将来、この講演会のことを思い出し、道標としてくれることだろう。

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