みにきて! みつびし

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東京駅から徒歩3分の場所で「信託」を学ぼう!

三菱UFJ信託銀行信託博物館

施設DATA

  • ウェブサイト:三菱UFJ信託銀行信託博物館
  • 所在地:東京都千代田区丸の内1-4-6 日本工業倶楽部会館1階
  • 開館時間等
  • 入場料:博物館及び資料室とも無料
  • お問い合わせ:03-6214-6501(受付時間 平日10:00~18:00 ※土・日・祝日等を除く)
  • 博物館・美術館

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こんにちは! 事務局のカラットです。「信託」という言葉はよく耳にしますが、その仕組みや概念、歴史についてはご存じでしょうか? 機会がないとなかなか触れる機会が少ない「信託」の世界を、気軽に勉強できる場所があるんです。今回は三菱広報委員会の会員会社広報部員向け研修会(東京・丸の内にある三菱ゆかりの地訪問)に同行させていただいたレポートの第三弾として、三菱UFJ信託銀行の「信託博物館」をご案内します!

信託博物館があるのは東京駅の目の前。丸の内北口から徒歩3分という場所に2015年10月にオープンしたばかりの施設です。その新しさゆえにアンケートではまだ知らなかったという方も多かったのですが、信託とはどんなものか、信託システムの魅力とは何かを知ってもらうのがこの博物館のねらいです。中は「ガイダンスシアター」「信託の歴史ゾーン」「ふれあいコーナー」の3つのセクションに分かれています。今回の訪問で案内していただいた順にご紹介していきましょう。

「ガイダンスシアター」で上映中のビデオ。信託の仕組みや歴史についての解説を聞くことができる。
「ガイダンスシアター」で上映中のビデオ。信託の仕組みや歴史についての解説を聞くことができる。

ツアーは「ガイダンスシアター」からスタート。ここでは大型映像モニターを使って、信託の歴史を3分ほどにまとめたビデオを見ることができます。ちなみに告白しますと、私は信託に関する知識は恥ずかしながら非常に薄く、今回の訪問で一から勉強しよう!とキリリと勇んでまいりました。ビデオの丁寧かつコンパクトな説明は非常にわかりやすく、初心者の私でもすんなり学ぶことができました。

信託の歴史や概略をざっと頭に入れたところで、今度は「信託の歴史ゾーン」へ。ここではビデオで学んだことを、より詳しいパネル展示や映像、事物で見ることができます。

「信託の歴史ゾーン」の展示物。旧三菱信託銀行時代の貴重な資料も多数。
「信託の歴史ゾーン」の展示物。旧三菱信託銀行時代の貴重な資料も多数。

ここで勉強したことをまとめますと、信託とは文字通り「信じて託す」こと。その直接の起源は中世イングランドにあります。戦いに向かう騎士が、残された妻子が安定した生活を送れるよう、信頼できる友人に自らの財産の管理を託したことなどがはじまりだそうです。

信託には「信頼の三角形」という考え方があります。これは「委託者・受託者・受益者」の三者を結ぶ三角形のこと。自分の財産を誰かに託して大切な人に引き継ぎたい、大切なもののために役立てたいという願いが信託の基盤。信託とは大きな優しさに溢れた仕組みなのですね。よく知らないまま、お堅く難しいものと思い込んでいた私は目からウロコが落ちる思いでした。

大切な人につなげたい、優しい思いが生んだ「信託」

落ち着いた館内の展示パネル。テーマごとの解説と、映像コンテンツでわかりやすく信託の仕組みや歴史を紹介。
落ち着いた館内の展示パネル。テーマごとの解説と、映像コンテンツでわかりやすく信託の仕組みや歴史を紹介。

こうして信託の歴史を学んできましたが、「大切な財産を信頼する誰かに託す、という行為自体は、なにも中世イギリスだけで生まれたわけではありません」という解説に、ああそれは確かに、と納得。展示パネルでは古代エジプトや古代ローマ、さらには平安時代の日本にも信託に類似した発想があったとして、その実例が紹介されています。「信託」の名がない時代や場所でも、この優しい仕組みは自然発生的に生まれていたわけですね。ということは信託とは、人間が生きる世界において、生まれて当然のシステムだったと言えるのかもしれません。

信託博物館を訪問して私が感じたことは、上にも何度も書いた「優しさ」でした。金融、投資、財産管理、といったキーワードが、どうも自分には縁遠く思えて近づきがたい印象を持っていましたが、信託という概念はとても優しいものなのですね。

立地は東京駅至近。気軽に入場できるので、近くへ行ったら訪れてみよう。
立地は東京駅至近。気軽に入場できるので、近くへ行ったら訪れてみよう。

そんな「優しい気持ち」がピークに達するのが最後の「ふれあいコーナー」! 三菱UFJ信託銀行といえば、可愛らしいピーターラビット™のキャラクターで記憶されている方も多いことでしょう。ここではピーターラビットの世界を映像コンテンツを通じて旅することができ、旅の終わりにはピーターラビットたちと記念撮影までできちゃいます。撮影した写真は絵はがきとして持ち帰れるというお土産つき。「このコーナーを見に入館される親子のお客様もいらっしゃるんですよ」とのことでした。ピーターラビットが三菱UFJ信託銀行のイメージキャラクターとして採用されている理由も、作者であるビアトリクス・ポター™が彼女の愛したイギリスの湖水地方の美しさを後世まで保つため、信託を活用したことによるのだそうです。

学べて楽しめて優しい気持ちになれる信託博物館。入場は自由で、お願いすれば詳しい展示解説をしていただけるそうです。信託初心者の方も、まずはその世界を覗きに、ぜひ訪れてみてください。


注:本文中の情報等はいずれも2016年9月現在のものです。

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